総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
この人たち、ほんとサラ大好きだな。俺も、憧れてはいるけど、今は由姫一筋だし。
黙りこんな冬夜さんが気になって、ノートから視線を移す。
冬夜さんは、真剣な表情で秋人さんを見ながら口を開いた。
「俺は違うよ。サラが幸せならそれでいいんだ」
その顔と言葉と声色から、サラへの気持ちが痛いほど伝わってくる。
冬夜さんはなんていうか、他のやつらとはサラへの執着の仕方が違う。
他の人は歪んでるけど……この人の愛は、“純愛”という言葉が正しい気がした。
「俺、冬夜のそういういい子ちゃんなとこ大っ嫌い~」
軽口を叩くように言いながら、目が全く笑っていない秋人さん。
「そっか」
冬夜さんは、まるで秋人さんにどう思われても構わないとでもいうかのように、さらりと流していた。