総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜



「まあでも、由姫の名前まではわからなかったっぽい。ただサラの幼なじみってことがバレて、一時期しつこくつけまとわれてた。何も言わなかったけど」



拓ちゃんは当時のことを思い出しているのか、心底めんどくさそうにそう言った。

南くんに、相当つけまとわれていたのかもしれない。



「そいつ……俺が始末しようか?」



真顔でそんなことを言う拓ちゃんに、慌てて首を横に振る。



「そ、そんなことしなくていいよ……!それに、南くんは悪い人じゃないから」



言わないって約束してくれたし、南くんは無害なはずだ。

そ、それに、始末って……いったい何をするつもりなんだろうっ……。



「いや、あいつ……相当腹黒いと思うけど……」



拓ちゃんはぼそりと何か言ったけど、はっきりと聞き取れなかった。


< 176 / 252 >

この作品をシェア

pagetop