総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
まだ授業まで時間に余裕があるし、急げば間に合う。
「拓ちゃん、取りに行ったほうがいいよっ」
私がそう言うと、拓ちゃんはふっと微笑んだ。
「うん。取りに帰る」
あっさりと忠告を聞いてくれた拓ちゃんに、胸を撫下ろす。
「即答……さすが番犬」
番犬?
謎の言葉を吐いた拓ちゃんを、海くんが睨んだ。
「殺すぞ」
そんなに殺気立てなくてもっ……。
海くんは相変わらずというか、拓ちゃんの威圧に全く怯んでいないけど。
「急いで行ってくる」
「うん!いってらっしゃい」