総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
ROUND*05 fatal
サラ
「ねえ、キミさ......」
目の前の男の子が、私を見て目を輝かせる。
「――サラ、だよね?」
笑顔でそう言われ、言葉を失った。
ごまかすことも忘れるほど驚いて、頭の中が真っ白になる。
……どう、してっ……。わ、私がサラだって、バレたのっ……。
自分の発言を思い返しても、口を滑らした記憶は出てこない。
というか、彼とはたった今会ったばかりで、サラに関することなんて何ひとつ話してないんだ。
なのに……。
「えへへっ、当たりでしょう?」
確信している表情の彼。
「ち、違います……!」
とにかく否定しなきゃ……ば、バレたらまずい。
だってこの人は、生徒会の人……nobleなんだから。
サラだってバレたら……困ったことになるかもっ……。