総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
引っ張られるまま席を立ち、何もわからないままふたりについて行った。
連れて来られたのは、近くの教室だった。
クラス分け授業の時に使われる教室なのか、今は人の姿はない。
椅子に座って、私は首を傾げた。
「どうしたの?」
急にこんなところに連れてくるなんて、話たいことでもあったのかな?
わざわざ移動してきたってことは……人前ではできない話ってこと?
「えっと、ちょっと聞きたいことがあって……」
やっぱり話があるのか、弥生くんが言いにくそうな表情をしながら口を開いた。
私はじっと、次の言葉を待つ。
神妙な面持ちをしたふたりに、なんだか怖くなってきた。
わ、私、何かしちゃったかな……?
少しの間、沈黙が流れた。
それを破るように話を切り出したのは、華生くん。