総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜




「なあ、お前なんでこの前風紀のとこ来たの?」



鬱陶しそうにしながら、この前のことを聞いてくるなっちゃん。

逃げたいけど、私の進路を塞ぐように立たれている。

……あれ?

よく見ると、なっちゃんを囲んでいる女の子ふたりはみんなピンク色の髪をしていた。

それは見覚えがありすぎる髪色で……私と、ほとんど同じ髪色。

珍しい髪色だと思うけど……ふたりともこの色って……。

違和感を感じて、ついじっと見てしまった。



「ちょっと何じろじろ見てんのよ」

「あっ……す、すみません……!」



慌てて目を伏せると、なっちゃんが舌打ちをした。



「おいブス、てめーらは黙ってろ」



……え?

今のブスは、どうやら女の子ふたりに向けられた言葉らしい。

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