総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「ありがとうっ……!」
「……っ」
なぜかさっき以上に目を見開いて驚いているけど、そのことについてはあまり気に留めなかった。
ただただそのままのふゆくんが嬉しくて、胸がいっぱいだった。
私はもらったメモ用紙を上着のポケットに入れ、走り出す。
ふゆくんを置いて、自分の部屋に戻った。
これ以上いたら……なんだか昔話がしたくなりそうだったから。
今の私はサラじゃないから、できないけど。
「待って……!」
ふゆくんの呼び止める声が聞こえたけど、もう振り返らなかった。
部屋に戻ってきて、ベッドにダイブする。
さっきまでの憂鬱な気持ちはもう吹き飛んでいて、今はただ幸せな気持ちだった。