総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
前を向いて
んー、よく寝た……!
月曜日の朝。
すごく目覚めが良くて、すがすがしい朝を迎えた。
天気もよく、今の私の気持ちのように晴れ渡っている。
いつものようにお弁当を作って、支度をして家を出た。
ふふっ、今日も1日元気に行こうっ。
「由姫」
寮から出て少し歩いた時、背後から蓮さんの声が聞こえた。
振り返ると、蓮さんがこっちへ走ってくる。
「蓮さん!おはようございますっ」
笑顔で挨拶をすると、蓮さんは心配そうに私の顔を覗き込んでくる。
ふふっ、蓮さんってば、まだ心配してくれてるのかな?
「おはよ。体調は……」
「えへへ、もうへっちゃらですよ」
治ってから数日経っているし、もう風邪を引いていたのが随分前のことのように感じる。