総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
総長ってすごいな……こんなボロボロなのに、仲間を守ろうとするなんて。
僕は今も、足がすくんで仕方ないのに。
『かわいそうだなぁ?こんな弱っちいグループにはいっちまったせいで……』
fatalの新入り……天王寺の頭を掴んで、そう言ったbiteの総長。
同じ学校だから、天王寺やfatalの人間のことは認知してた。
天王寺は、まだ反抗する力が残っていたのか睨み返していた。
その姿に、なんだか自分がとても惨めに見えた。
僕はこんなにビビってるのに、すごいな……。
……やられっぱなし、かっこ悪い、な……。
そう思った時、舜くんが突然近くに転がっていた鉄パイプをbiteの総長に投げつけた。
……っ!
な、何してるのっ……そんなことしたら、僕たちがっ……。
『てめぇ……!!先にやられてーのか!?』
案の定、激怒した総長がこっちへ来る。