総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
『……私の仲間たち、返して』
透き通るような綺麗な声。でも、怒っているのがすぐにわかる低音に、なぜかびくりと身体が震える。
この子……只者じゃない。そう理解するのに、時間はいらなかった。
『……っ!来るなって言っただろ!!』
天王寺が、その女の子を見て叫んだ。
天王寺の知り合い……?
『あ?お前……サラ……?』
サラ……?
biteの総長が、にやにやといやらしい表情で彼女に近づく。
『実物を見るのは初めてだが、驚いた。マジで綺麗な女だな』
彼女の目の前まで歩み寄り、肩に手を置いた総長。
『なあ、お前俺たちの仲間に……』
——途端、そいつの身体が投げ飛ばされた。