総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜



大勢対ひとり。それなのに、彼女は一度も攻撃を食らわず、一方的に攻撃を当て続けている。

その目には、迷いがなく、動きにも無駄がなかった。

瞳の奥に怒りが見えるけど、いたって冷静に見える。

biteのメンバーは、少なくとも100人はいた。

彼女はその残党を……ものの数分で全滅させてしまった。

あっという間の出来事に、僕は目の前で起きたことは本当に現実かと疑った。

彼女に倒されたbiteのメンバーたちは、みんな意識を失ったのかぴくりとも動かない。



『……これで全員かな』



倒れたやつらを見渡し、確認するようにそう呟いた彼女。

全員倒し終わったことを確認した彼女は、biteの総長の手足を近くにあった紐で逃げないように縛り、fatalのメンバーのほうに駆け寄って行った。



『みんな、大丈夫……!?』



やっぱり、天王寺……fatalの仲間なのかな。


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