総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜


「くそ氷高め……」

「俺たちも明日から寝癖つけてこよう……」



……ん?

悔しそうに下唇を噛み締めている弥生くんと華生くん。

ど、どうしたんだろう……?



「つーか、なんの話してたの?」



えっ……。

拓ちゃんの質問に、思わずぎくりという擬音を立ててしまった気がした。

なんの話って……生徒会に入るなんて、い、言えないっ……。

昨日断るって言った手前、説明するのは長くなってしまう……。



「な、何もないよっ……!」



今度改めて話そうと、今ははぐらかすことにした。

あははと笑いながら、1限目の授業の用意を机の上に用意する。



「……」



拓ちゃんが何か言いたげな表情で、私を見ていたことにも気づかずに……。


< 61 / 252 >

この作品をシェア

pagetop