総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「えっと……この格好は、父からの言いつけで……」
「なるほどね。そりゃあサラみたいなかわいい娘がいたら、過保護になるよね。……というか、どうしてこの学園にいるの?」
「この学園に来た理由は……」
彼の質問に答えようとした私より先に、彼が口を開いた。
「天王寺春季?」
……っ。
図星を突かれ、思わずびくりと肩が跳ねる。
彼は私の反応を肯定ととったのか、大きなため息を落とした。
「付き合ってるって噂は、やっぱり本当だったのかぁ……」
心底残念そうな彼。そんなに残念がることかな……?
「……ま、どうせ天王寺なんてすぐサラに捨てられるから敵じゃないけど」
「え?」
「ううん、何もないよっ」
聞き取れなくて首を傾げた私に、彼は満面の笑みを浮かべた。