総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
『なあ、甘いの好き?俺美味しいケーキある店知ってるけど』
『えっ……ほんとに?』
餌付けのようにサラを誘い出し、幾度となくふたりでスイーツを食べに行った。
甘いものは大の苦手だけど、サラの前では好きなふりをした。
俺は優しい男でもなんでもないけど、サラの前ではとびきり優しい男を演じた。
好きになってもらうために、なんでもした。
サラのためならなんでもできた。
biteを倒す作戦を立てた日。
もし捕まれば何をされるかわからなかったから、fatalの連中は全員サラには出撃を禁止した。
決行日も秘密にしたのに、サラはアジトに乗り込んできた。
しかも……一般人のふりをして警察に『biteに捕まりそうになっている』と連絡を入れ、全てひとりで計算をして。
おかげでbiteは潰れたし、あの日のけが人も最小限で済んだ。