総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
『みんなにちゃんと伝えられなかったから……お願いしてもいい?』
『うん、もちろん。ちゃんと伝えておく』
俺は、嘘をついた。
サラがいなくなって数日が経った時、アジトがようやくざわつき始めた。
今までなら少なくとも週に一度は来ていたサラが来なくなって、10日が経ったから。
『おい春季、サラ知らない?』
他人に興味がないくせに、サラに関しては過保護極まりない秋人。
『……引っこした』
『……は?』
『10日前に』
あの時のfatalのやつの反応は、面白かったな。
俺だけが知ってる優越感は、たまらなく気持ちよかった。