総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
面倒きわまりないけど、行かないと冬夜が鬱陶しいから。
あいつはいつも、fatalとしてちゃんと活動しろと説教をしてくる。
fatalなんて、どうでもいい。
仲間とかそんなもんいらない。俺には……サラだけでいいのに。
教室に入ると、知らない女がいた。
「あっ……」
俺を見るなり、すがるような顔をしてくるその女。
分厚いメガネをかけていて顔は見えないが、表情で伝わってきた。
……なんだ、こいつ。
髪はなんかかたそうだし、引くほど地味。
ただ……背丈と声が、サラに似ていた。
「……おい、なんだこれ」
無視してソファに座ろうとすると、引き止める声が聞こえた。