総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜
「ま、待って……」
……ああ、うざい。
声がサラに似ていることが、サラに俺を苛立てた。
会いたくてどうしようもない感情が、また膨らんでしまう。
「ブスが俺に話しかけてくるな」
とっととその女を追い払いたくて、睨みつける。
「……っ」
ショックを受けたその表情に……一瞬、見覚えがあるような気がした。
……いや、こんな地味な女知らねーか……。
「おい春季、今日も女遊びかよ」
「いつもいつも遅刻って、困るな~」
「……うるせー」
「ほんっとサイテーやろーだよお前。サラにチクるぞ」
……あ?
「……殺すぞ」
俺が他の女を相手にしていることは、こいつらは知っている。