総長さま、溺愛中につき。②〜クールな総長の甘い告白〜


「連絡手段も持ってないやつがよく言うな」



そう強がったことを吐いても、正直サラがいつ誰かに取られるかと気が気ではない。

転校先でも絶対にモテているだろうし、このまま会えない日が続けばまずいと危機感は日々募るばかりだった。

最寄りの駅は知っているから、直接会いに行ってしまおうかとさえ思ってる。

サラは交通費がとか会えなくても気持ちがあれば大丈夫とか言ってるけど……そんなの言い切れないだろ。

サラが心変わりすることが、俺は一番怖いよ。

サラに会えるためなら……俺は交通費とかそんなもんどうでもいいし、親の金がダメって言うならバイトだってなんだってするのに。



「あー、春季クソうぜぇ!!お前のその浮気癖、俺らがサラに告げ口しないとでも思ってる?」

「じゃあ、お前らのそのクズっぷりを俺が言わないとでも思ってんのか?」

「なるほど、チクられて困るのはお互いさまってか……ははっ、参ったな。……お前、ほんとクソうぜぇわ」

「やめろって。こんな状況、サラが見たら悲しむ」



口々に殺気混じりの発言を繰り返していると、冬夜がため息を吐いた。


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