猫になんてなれないけれど
呟く萌花に、門脇さんはすかさず「オレは未婚の子持ちでも気にしないよ!」と熱く訴えた。
けれど萌花は、にっこり笑って受け流す。
「とにかく。しばらくはとことん落ち込むのもいいと思うし、仕方がないと思うけど。そんなに卑屈にならないの。元気になったら、またいい出会いもあると思うし、恋愛もちゃんとできると思うよ。美桜は美人なんだもん。宗田さんより、もっと素敵な人が現れるよ」
「うん、そうそう。オレから見たら、美桜ちゃんたちはほんとにまだまだ若いから!ほんとに、まだ全然だって」
二人に励ましてもらい、私はなんとか頷いた。今はわからないけれど、そうやって、思える時が来るのかな。
(・・・うん、そうだよね・・・)
以前失恋した時も、「もう好きな人なんて絶対できない」って、「好きになってくれる人なんて絶対いない」って、強く思っていたけれど、また、祥悟と出会って恋愛することができたんだもの。
そう。できた・・・けど、今回こそは本当に、ちょっと自信がないけどな・・・。
「・・・あっ、そうだ!」
門脇さんが、思い出したように声を上げた。大きな声に、ちょっとびっくりしながら私は左隣に目を向けた。
「昨日の今日だし、傷心状態でそんな気分じゃないかもだけどさ」
「はい?」
「婚活パーティ、行ってみたら?」
「・・・え」
その通り、そんな気分ではないのだけれど。
低いテンションで門脇さんを見るけれど、彼は明るい顔で話を進める。
「前にさ、結婚相談所が主催のやつに行ったことがあるんだよ。真面目に結婚したい人が集まるからさ、そこらの合コンと違って、結構ちゃんとしてたんだよね」
「・・・そうなんですか」
簡単に、私の心は揺らいでしまった。「結婚」っていう二文字に、悔しいけれど私は弱い。
「えー・・・っとね、あ、あった。ココ、ココ」
門脇さんはスマホを素早く操作して、「結婚相談所・ハッピーフラワー」のサイト画面を私に見せた。萌花も、カウンターの中から一緒に画面を覗き込む。
けれど萌花は、にっこり笑って受け流す。
「とにかく。しばらくはとことん落ち込むのもいいと思うし、仕方がないと思うけど。そんなに卑屈にならないの。元気になったら、またいい出会いもあると思うし、恋愛もちゃんとできると思うよ。美桜は美人なんだもん。宗田さんより、もっと素敵な人が現れるよ」
「うん、そうそう。オレから見たら、美桜ちゃんたちはほんとにまだまだ若いから!ほんとに、まだ全然だって」
二人に励ましてもらい、私はなんとか頷いた。今はわからないけれど、そうやって、思える時が来るのかな。
(・・・うん、そうだよね・・・)
以前失恋した時も、「もう好きな人なんて絶対できない」って、「好きになってくれる人なんて絶対いない」って、強く思っていたけれど、また、祥悟と出会って恋愛することができたんだもの。
そう。できた・・・けど、今回こそは本当に、ちょっと自信がないけどな・・・。
「・・・あっ、そうだ!」
門脇さんが、思い出したように声を上げた。大きな声に、ちょっとびっくりしながら私は左隣に目を向けた。
「昨日の今日だし、傷心状態でそんな気分じゃないかもだけどさ」
「はい?」
「婚活パーティ、行ってみたら?」
「・・・え」
その通り、そんな気分ではないのだけれど。
低いテンションで門脇さんを見るけれど、彼は明るい顔で話を進める。
「前にさ、結婚相談所が主催のやつに行ったことがあるんだよ。真面目に結婚したい人が集まるからさ、そこらの合コンと違って、結構ちゃんとしてたんだよね」
「・・・そうなんですか」
簡単に、私の心は揺らいでしまった。「結婚」っていう二文字に、悔しいけれど私は弱い。
「えー・・・っとね、あ、あった。ココ、ココ」
門脇さんはスマホを素早く操作して、「結婚相談所・ハッピーフラワー」のサイト画面を私に見せた。萌花も、カウンターの中から一緒に画面を覗き込む。