猫になんてなれないけれど
涙のしずくが、床にこぼれた。
「え!?あ・・・、どうしました?」
「・・・・・・っ、・・・・・・っ」
「・・・なにか、あった?」
無言で首を振る私。
困らせていることは確実で、泣き止みたいのに、涙がうまく止まってくれない。
「・・・・・・・・・どうした」
言いながら、冨士原さんがそっと私を抱き寄せた。
彼の香りと、シャツに染みこんだ石鹸の匂いが鼻をかすめる。
あたたかい胸。
安心感に包まれて、涙がさらに流れてく。
「・・・っ、・・・っ」
「・・・・・・」
泣き止まない私の背中を、大きな手が、優しく触れる。
ぽんぽん、って、あやすみたいに。あったかくって、優しい手。
(・・・・・・)
私はまた、子どもみたいになってしまった。
大好きな人を、困らせたくはないけれど。
心配なんてかけたくないし、泣き顔だって見せたくないって思うけど。
そんな私の想いすら、甘く溶かしていくような、全て許されていくような、安心感が私を包む。
(・・・今は、それでもいいのかな・・・)
止めたいけれど、涙は止まってくれないし。
背中を優しく触れる手が、「そうだよ」って、「いいよ」って、伝えてくれてるような気もして。
今は、このまま。
涙が止まってくれるまで、私は、彼の胸に甘えてしまうことにした。
「え!?あ・・・、どうしました?」
「・・・・・・っ、・・・・・・っ」
「・・・なにか、あった?」
無言で首を振る私。
困らせていることは確実で、泣き止みたいのに、涙がうまく止まってくれない。
「・・・・・・・・・どうした」
言いながら、冨士原さんがそっと私を抱き寄せた。
彼の香りと、シャツに染みこんだ石鹸の匂いが鼻をかすめる。
あたたかい胸。
安心感に包まれて、涙がさらに流れてく。
「・・・っ、・・・っ」
「・・・・・・」
泣き止まない私の背中を、大きな手が、優しく触れる。
ぽんぽん、って、あやすみたいに。あったかくって、優しい手。
(・・・・・・)
私はまた、子どもみたいになってしまった。
大好きな人を、困らせたくはないけれど。
心配なんてかけたくないし、泣き顔だって見せたくないって思うけど。
そんな私の想いすら、甘く溶かしていくような、全て許されていくような、安心感が私を包む。
(・・・今は、それでもいいのかな・・・)
止めたいけれど、涙は止まってくれないし。
背中を優しく触れる手が、「そうだよ」って、「いいよ」って、伝えてくれてるような気もして。
今は、このまま。
涙が止まってくれるまで、私は、彼の胸に甘えてしまうことにした。