猫になんてなれないけれど
うーん、と、会場の中を見渡しながら悩んでいると、壁にもたれかかって難しそうな顔をしている、一人の男性が目に入った。
(あっ!そうだ、冨士原さん!!)
彼はかなりモテモテだった。かわいい子や綺麗な女性に囲まれていた。
ゆえに、その女性の中からきっと誰かを選ぶはず。そうじゃなければ、今、あんなに悩んでいないと思うしね。
・・・と、いうことは。
冨士原さんの名前を書けば、100%、私は誰ともカップルになることはないと思った。
(どこをどう間違っても、冨士原さんが私の名前を書くこともないだろうし)
そう確信を持った私は、意中の相手の欄に冨士原さんの名前を書いて提出をした。
これで、私の今日のイベントはもう終了、という気持ちになった。
「はい!みなさん、全員箱の中に入れましたね!では、ちょっとお待ちくださいね~」
スタッフたちが、ステージ脇にあるテーブルの上に投票箱を運んでいった。
そして、箱の中から30枚の紙を取りだして、カップルの照らし合わせをし始めた。
参加者のみんなは、その様子をそわそわしながら見守っている。
待つこと数分。三村さんが、数枚の紙を持って小さなステージ台に上がった。
「はーい!みなさんお待たせしましたー!!では、成立されたカップルを発表しますよ~!!」
みんなが、ステージの上の三村さんに注目をする。
自分がカップルになることはないとわかっていても、周りの緊張感が伝わって、私もなんとなくドキドキとする。
「今回は、2組のカップル成立です!ちょっと少なかったかもしれませんが、2組様はおめでたいことですね!では、まず早速、1組目を発表しますよ~!」
三村さんが、いい具合に間を取った。みんながゴクリと息を飲む。
「小早川さんと、松田さーん!!カップル成立、おめでとうございまーす!!」
わあっという歓声が上がった。
「こちらへどうぞ~」というかけ声に、小早川さんと松田さんがはにかみながら前に出る。
(そういえばあの2人、ずっと一緒に話してた気がする・・・)
パチパチと、周りから拍手が送られる。私も、もはや今日は一観客になった気分だったので、微笑ましい気持ちで拍手を送った。
(あっ!そうだ、冨士原さん!!)
彼はかなりモテモテだった。かわいい子や綺麗な女性に囲まれていた。
ゆえに、その女性の中からきっと誰かを選ぶはず。そうじゃなければ、今、あんなに悩んでいないと思うしね。
・・・と、いうことは。
冨士原さんの名前を書けば、100%、私は誰ともカップルになることはないと思った。
(どこをどう間違っても、冨士原さんが私の名前を書くこともないだろうし)
そう確信を持った私は、意中の相手の欄に冨士原さんの名前を書いて提出をした。
これで、私の今日のイベントはもう終了、という気持ちになった。
「はい!みなさん、全員箱の中に入れましたね!では、ちょっとお待ちくださいね~」
スタッフたちが、ステージ脇にあるテーブルの上に投票箱を運んでいった。
そして、箱の中から30枚の紙を取りだして、カップルの照らし合わせをし始めた。
参加者のみんなは、その様子をそわそわしながら見守っている。
待つこと数分。三村さんが、数枚の紙を持って小さなステージ台に上がった。
「はーい!みなさんお待たせしましたー!!では、成立されたカップルを発表しますよ~!!」
みんなが、ステージの上の三村さんに注目をする。
自分がカップルになることはないとわかっていても、周りの緊張感が伝わって、私もなんとなくドキドキとする。
「今回は、2組のカップル成立です!ちょっと少なかったかもしれませんが、2組様はおめでたいことですね!では、まず早速、1組目を発表しますよ~!」
三村さんが、いい具合に間を取った。みんながゴクリと息を飲む。
「小早川さんと、松田さーん!!カップル成立、おめでとうございまーす!!」
わあっという歓声が上がった。
「こちらへどうぞ~」というかけ声に、小早川さんと松田さんがはにかみながら前に出る。
(そういえばあの2人、ずっと一緒に話してた気がする・・・)
パチパチと、周りから拍手が送られる。私も、もはや今日は一観客になった気分だったので、微笑ましい気持ちで拍手を送った。