猫になんてなれないけれど
私はまた笑ってしまった。
無表情で語るから、そこがまたおもしろかった。
「真木野さんは動じませんね。犬派であることに」
「はい。だって、ずっと一緒に暮らしてたんですよ?ちょっと猫カフェに行ったからって、簡単には覆りません」
「・・・そうですか。残念ですね。あれだけかわいいのに伝わらないとは」
「いや、だから、普通にかわいいとは思っていますけど」
『それなら・・・試しにもう一度、猫カフェに連れて行ってみてください』
そんな言葉を口にしそうになったけど、私は慌てて飲み込んだ。
だって、そんなことを言ったなら、まるで、デートをせがんでいるように思うから。
(・・・・・・ああ・・・。そうなのかな・・・)
そんなつもりはないって思う。だけどまた、一緒に行きたいな、と思う。
私が、一人で猫に会いに行きたいわけではなくて。冨士原さんと一緒に行きたい。
私はもう、自分の気持ちを認めるしかないって思った。
無表情で語るから、そこがまたおもしろかった。
「真木野さんは動じませんね。犬派であることに」
「はい。だって、ずっと一緒に暮らしてたんですよ?ちょっと猫カフェに行ったからって、簡単には覆りません」
「・・・そうですか。残念ですね。あれだけかわいいのに伝わらないとは」
「いや、だから、普通にかわいいとは思っていますけど」
『それなら・・・試しにもう一度、猫カフェに連れて行ってみてください』
そんな言葉を口にしそうになったけど、私は慌てて飲み込んだ。
だって、そんなことを言ったなら、まるで、デートをせがんでいるように思うから。
(・・・・・・ああ・・・。そうなのかな・・・)
そんなつもりはないって思う。だけどまた、一緒に行きたいな、と思う。
私が、一人で猫に会いに行きたいわけではなくて。冨士原さんと一緒に行きたい。
私はもう、自分の気持ちを認めるしかないって思った。