白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)
「……わかります」
「そうだよな。
十環ならわかってくれるって思った。
でさ
なんで恋の弁当を
桃に食べさせたいわけ?
もしかして十環、
桃とお昼食べてるとか?」
「はい。二人きりで」
「お前さ
そんな羨ましいシチュエーション
独り占めすんなよな。
付き合ってるとか……じゃ
……ないよな?」
「付き合ってないですよ。
ずっと言っているじゃないですか。
俺、忘れられない子がいるって」
「だよな。
桃と付き合っているわけないよな。
なんか安心した」
「そうですよ。
龍牙さんが桃ちゃんLOVEなことくらい
ちゃんとわかってますから」
「でもさ……十環……
お前が思っているほど
桃の奴、強くないからな」
「え?」
「悪かったな
いきなり電話なんかかけて。
じゃあな」
一方的に切られた電話。
『お前が思っているほど
桃の奴、強くないからな』
龍牙さんが発したその言葉の意味が
全く分からない。