白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)
なぜ結愛さんは
私のことを知っているんだろう。
もしかして
十環先輩と付き合っているって情報を
どこかから聞きつけてきたとか?
(実際は、仮の彼女だけど)
警戒しながら結愛さんを見つめていると
目をキラキラさせて
私を見つめてきた。
「私、恋都さんのブログの
大ファンなんです」
「へ?」
「この前のバレンタインの日
このお店の写真も
恋都さんのブログにアップされていて。
桃華ちゃんに新作のロリータ服を
着せたって
写真付きで載っていたから」
は?
はぁぁぁぁぁぁ??
結愛さんはスマホを取り出すと
恋兄のブログを見せてくれた。
確かに映っている……
うすピンクのフリフリワンピに身を纏い
ゆるふわツインテールで
控えめに笑っている、私の姿が!
いつ撮った?
私、知らないよ!
恋兄……
勝手にブログに載せるなんて……
怒りの炎がメラメラと燃え盛る私を
鎮めるかのように
もじもじしながら
結愛さんは次の写真を見せてきた。
「あの……
ここに写っている桃瀬十環くんって……
働いている?」
「え?」