白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)
2つのキャラメル

☆桃華side☆

 午前中の授業終了を告げる鐘が
 鳴り響いている。


 お弁当とジャージをかばんに詰め込み
 結愛さんから預かった
 キャラメルの箱も忍ばせて
 私は講堂に向かった。

 
 講堂に着き
 ドアをゆっくり開ける。

 
「桃ちゃん、講堂借りられたよ」


 先に来ていた十環先輩が
 さわやかな笑顔で私を迎えてくれた。


 は~

 十環先輩の大好きな笑顔を見られるのも
 このお昼休みで終わりだよね。


 そう思うと
 一気に気分沈む。


 ダメダメ。
 これで最後なんだから。

 このお昼休みの間は、
 笑顔でいるって決めたんだから。


 私は必死に笑顔を作り
 十環先輩にお願いした。
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