白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)

「今日は龍兄のお弁当なので、 
 絶対に美味しいはずです」


 そう言いながら
 2段弁当の1個目の蓋を開けた。


「桃ちゃんのお弁当、今日は豪華だね」


「……はい」


 私も目を疑ってしまった。


 いつもだったら
 茶色いおかずが2品くらいしかないのに。

 色とりどりのおかずが
 10品くらい詰められていた。


 なぜか、スルメも入っている。
 スルメは……虎兄だな。


 龍兄と虎兄が
 なぜいつもと違うお弁当にしたのか
 理解に苦しみながら、
 もう一つのお弁当箱のふたを開けた時
 信じられないものが
 目に飛び込んできた。


「なに……これ……」
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