白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)

 結愛さんを助けなきゃ。


 そう思って走り出した時
 男の人を縛り付けていた黒づくめの男が
 俺の前に飛び出てきた。


 そして地獄からはい出てきた
 ゾンビみたいな低い声を発した。


「悪いけど。
 あの女はいただいてくからな」
 

 その不気味な声を聞いたとたん
 俺の血が頭で駆け上って
 気付いたら俺はその男に
 殴りかかっていた。


 絶対に結愛さんを助ける! 


 その思いが俺を暴走させる。


 相手もなかなか強くて
 俺の攻撃をひらりとかわしたかと思うと
 切れのいい攻撃を仕掛けてくる。

 
 そんな状態が3分以上続いたあと
 俺のパンチが
 相手のお腹にめり込んだ。


 その場でくずれ込む黒づくめの男。


 でも、そんな奴にかまってられない。


 もう一人をやっつけて
 結愛さんをなんとか助けないと。

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