白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)
とりあえず
トイプーが無事だったという安心感。
そして
トイプーと龍兄まで
巻き込んでしまったことへの罪悪感。
この2つの感情とともに
もう一つ
大きな感情の波が押し寄せてきた。
その感情が何なのか気がついた時には
私の瞳に、止められないほどの涙が
あふれ出していた。
『私、十環先輩のことが
本当に本当に大好きだったんだな』
その思いを素直に受け止めた瞬間
時間が猛スピードで巻き戻ったように
今朝の出来事が
頭の中で勝手に再生されていく。