白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)

「桃ちゃん、いいよ。
 俺、コンビニでお昼を買ってくるから。
 桃ちゃんの分も、買ってこようか?」


「……作ります」


「え?」


「こうなったら
 すっごくおいしい親子丼を
 作ってみせます。

 あ、十環先輩。
 親子丼って、嫌いじゃないですか?」


「好きだけど」


「良かったぁ」


 なに? 

 今の桃ちゃんのキラキラした笑顔?

 俺の瞳に一瞬で焼き付いて
 離れてくれないんだけど。


 桃ちゃんが俺だけに見せた笑顔が
 すっごくかわいく感じて
 俺の心臓が一気に駆け出した。


 俺の顔
 絶対に真っ赤になっているよな。


 桃ちゃんに気付かれたくなくて
 手で頬を覆って俺はうつむいた。
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