白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)
「ちょっと、六花。
言いたいことがあるなら
はっきり言って」
「え……あ……
十環先輩と……
付き合っているってこと?」
「だから『仮の彼女』って言ったでしょ」
「仮って何?
付き合う前段階?」
「もう、今からちゃんと説明するから」
どこから話せばいいのか。
手作りキャラメルを
金曜日には渡せなくて。
その次の朝
私の家に十環先輩がいて。
ロリータ服を着せられて……
あ~説明が難しすぎ。
たくさんの情報を処理しきれなくて
パンク状態の頭を両手で抱えていると
廊下がやけに騒がしいことに気がついた。
窓際の席に座ったまま
『なんだろう』と目をパチパチ。
その時
桃色ベストとキャラメル色の髪が
私の目に飛び込んできた。
も……もしや……
十環先輩??