【実話】2014〜あの頃〜
その言葉通り、補習の初日から2人で帰ることになった。


「部活の子と帰らなくて大丈夫?」


って聞いた私に、


「いやあいつらはいつでも一緒にいれるけど、岡田は違うじゃん?」


って笑って返してくれる、そういうところが大好きだったんだ。




一緒に電車に乗って、お互いの家の間くらいにあるショッピングモールに行ってお昼ご飯を食べたり、



コンビニに寄って外でアイスを食べたり、



とにかく全部がキラキラして幸せな思い出になったんだ。





こんなこと、全部松井にとってはなんてことない。普通のこと。




松井は私のことなんて少しも好きじゃない。それはずっと感じてたし分かってたけど、それでも私はずっと幸せだった。




ほんとに綺麗ごとじゃなくて、一緒に居られるだけで良かったんだ。
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