【実話】2014〜あの頃〜
気づけば新学期初日はもう終わっていて帰る時間になっていた。


すると、何人もの男女が松井の周りを囲むように集まってきたのだ。



中心で笑って盛り上げている松井。
中1の時に友達づくりで失敗して全然友達がいなかったどころか、軽い嫌がらせにあっていた時期もあった私とは大違いだ。


なんだかキラキラしていて、さっきまで話していたはずなのに急に遠い人に見える。


もうさっさと今日は帰ろう、、


帰りの準備を済ませて帰ろうとしていた私に、

「あっ岡田!もう帰っちゃうの?せっかくだし岡田も一緒に話してこーよ。」


なんて声をかけられた。




クラスに馴染める自信がなかった私からしたら、この時の松井は本当に救世主に見えたんだよね。





松井のおかげもあってその日から私は順調にクラスに馴染めていった。



いやなんなら、松井と一緒にいるようになってから気づいたらクラスで一番目立つグループにいたんだ。



だんだんと話すメンバーが固定されていって、最後には松井と私含めて、男女3人ずつのグループになっていた。




いつもうるさくて元気な女の子、吉田ももか。


ももかとよくやり合ってるバスケ部期待のエース、森川こうき。


ノリはいいけどいつも一歩引いてる大人な堂園たくみ。



そして、クラスで一番可愛いと噂されていた前島かりん。



目がくりくりしていて、すっとした輪郭に鼻筋の通った綺麗な鼻、少し色黒なことを本人は気にしていたけど、それがチャームポイントだと思えるくらいすごく可愛い子だった。



私も初めて見たときはあまりの可愛さに驚いて、えっこのクラスこんな可愛い子いるの!?と思ったくらいだった。



それは、ももかも一緒だったみたいで2人でかりんの話で盛り上がっているところに、松井がその子もグループ入れちゃえば?と提案したことによってこの形になったのだ。



6人でいつも放課に大騒ぎして、お昼の時間や移動教室でも固まって行動して、毎日が楽しくて、学校にいない時も早く学校に行きたいなぁって思ってたんだよね。



1年生の時とは全然違くて、本当に毎日キラキラしていて、こんなに楽しくていいのかな、なんてことまで考えてた。



この時はただただ、全部が楽しかったんだ。
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