【実話】2014〜あの頃〜

けど、毎日楽しかったからちょっとの嫌なことなんて全然気にしていなかった。


そんなある日、、



「ねねー、松井いるー？」教室のドアから女の子が2人覗き込んで話しかけてきた。


しかも2人ともめちゃくちゃ可愛い。


松井を呼びに行くと、


「あっ、しほとえみじゃーん！久しぶりー！」

なんて嬉しそうに駆けつけていった。



あっ、、もしかしてこの2人が噂の松井集団の女の子、、？


なんとなく直感でそんな気がした。



なぜなら仲良くなってから気づいたけど、松井は目立つ有名人として周りに扱われていたので、馴れ馴れしく話しかける人があんまりいなかった。


というか、そんなことみんなできなかった。



けど、話したら気さくに返してくれるのがまたギャップで人気があったのだ。



その女の子2人とはとても親密そうに話していてなんだか羨ましいなあって思っていると、


「裕太さいきん全然構ってくれないってしほが怒ってるんだよー？」

なんて片方の女の子が言った。


すると、松井が

「ごめんてー、最近部活とかも忙しいしクラス違うからあんま構ってあげれなかったけど、ちゃんと好きだからね？」


なんて甘々なことを言いながら、おそらくしほ、という名前のもう片方の女の子の頭をくしゃくしゃした。


「、、もうやめてよー。」

なんて言いながら真っ赤になってるしほちゃん。



なぜか急に鼓動が早くなったのを今でも覚えている。



目の前が暗くなっていくような、力が抜けていくような感覚。



すると、ももかもその3人の輪に入っていって、親しげにしほちゃんに話しはじめた。



ももかとしほちゃんは同じ部活の同期らしい。



その光景が頭からずっとその日は離れなくて、上手いこと松井の顔を見ることができなかった。



ももかが言うには、松井としほちゃんは1年のバレンタインの時から付き合っているらしくて、しほちゃんがゾッコンでかなりの束縛をしているらしい。




、、あんなに可愛い彼女いたんだ、、。


そりゃあんな可愛い子に好きって言われたら好きになるに決まってるよね。


家に帰ってからも頭から離れてくれなくて、なんで苦しいか分からなかったけどすごく切なくて虚しい気持ちになった。