素直になりたい!
「ちょっと、翔太!?」

「疲れているのはお互い様。楓が一人で全部しなくていいの!」

そう翔太は言い、ハンバーグの形を作り始める。楓はその間に洗い物を済ませることにした。

二人で作ったためか、ハンバーグは思ったよりも早く出来上がった。サラダなども用意し、二人で手を合わせる。

「いただきます!!」

翔太はハンバーグを口に入れると、「うま!!」と笑顔を見せる。楓も「手伝ってくれてありがと」と言いハンバーグを口に入れた。二人で作ったハンバーグは、とてもおいしい。

「そうだ!あとで見せたいものがあるんだけどいい?」

翔太がそう言い、楓はコクリと頷いた。

食事が終わり、少し休憩をしてから皿洗いをする。この時も翔太は手伝ってくれて、楓はくすぐったい気持ちでいっぱいだった。

今まで、こんな風に助けてくれる人はいなかった。周りはみんな「楓だから一人でも大丈夫!」という態度だったのだ。

「ありがと……」
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