恋を知らない花～初恋～

「フフッ、アハ、アハハ…」

思い出したら笑いがこみ上げてきた。
あの時私に一目惚れしてくれたんだ。
先輩にはすごくしっかりしていて、何事にも丁寧に対応してくれるって聞いていたのに私の印象は違ってて、可愛い小動物みたいな人だってあの時からずっと思ってた。

私はいつから雄一さんが好きだったのかな？
初めは緊張してたけど、次第に会うのが楽しみというか、癒されるようなそんな感じだったかな？
残念だけどいつかなんて覚えてなくて、雄一さんに癒やされながらも他の誰かと関係を持っていた。
自分が選んでしてたことだったけど、そんなことしてた私を好きになってもらえるなんて…
やっぱり私にはあなたはもったいない。
こんなにきれいで、純粋な人の相手が私だなんて…可哀想。
でももう離さない。私はズルいから自分から離してなんてあげない。
でもこれからは雄一さん一筋だから…一緒に幸せな時間を過ごそうね。

私はギューッと雄一さんに抱きつく。

「ん…ぅん…」

力強く抱きついたせいで雄一さんが目を覚ます。

「フフッ、どうしたんですか？」

そう言って胸に顔をうずめた私の頭を優しく撫でてくれる。
私は顔を上げ、キスをする。
雄一さんもそれを受け入れ、何度か触れるだけのキスをすると、ヌルッと舌が入ってくる。
その瞬間、背中がゾクゾクっとして声が漏れた。