恋を知らない花~初恋~
「はい。至れり尽くせりで本当にありがとうございます。」
「いえ、不自由がなくて良かったです。あの、コーヒーですが何か入れますか?」
「私は何も。ありがとうございます。コーヒーのいい匂いがする。」
誰かと過ごす朝も何だか悪くないなぁ。
面倒くさいだけだと思っていたけど、あのもさっとした小動物のような真中さんに癒される。
リビングでコーヒーを飲みながら真中さんと仕事以外の話をした。
ふと食器棚の上に置かれている日本酒が目に入る。
「あれってあまり出回らない日本酒ですよね?」
「あ、あれはそうですね。たまたまよく行く居酒屋に入ったみたいで大将がこっそり譲ってくれたんです。常連さんだけにグラス売りしてくれるんですけどあまりに俺が気に入ってたから。川井さんよくご存知ですね。」
「はい。あれは一度取引先の方に連れて行っていただいたお店で飲ませてもらったことがあるんです。」
私があまりにイキイキした顔をして話したからか、真中さんはその日本酒を取り私へ差し出す。
「良かったら持って帰って下さい。俺はまたお店で飲めますので。」
「えっ?いえ、いただけません。」
私は慌てて首を振り答えた。
「いえ、不自由がなくて良かったです。あの、コーヒーですが何か入れますか?」
「私は何も。ありがとうございます。コーヒーのいい匂いがする。」
誰かと過ごす朝も何だか悪くないなぁ。
面倒くさいだけだと思っていたけど、あのもさっとした小動物のような真中さんに癒される。
リビングでコーヒーを飲みながら真中さんと仕事以外の話をした。
ふと食器棚の上に置かれている日本酒が目に入る。
「あれってあまり出回らない日本酒ですよね?」
「あ、あれはそうですね。たまたまよく行く居酒屋に入ったみたいで大将がこっそり譲ってくれたんです。常連さんだけにグラス売りしてくれるんですけどあまりに俺が気に入ってたから。川井さんよくご存知ですね。」
「はい。あれは一度取引先の方に連れて行っていただいたお店で飲ませてもらったことがあるんです。」
私があまりにイキイキした顔をして話したからか、真中さんはその日本酒を取り私へ差し出す。
「良かったら持って帰って下さい。俺はまたお店で飲めますので。」
「えっ?いえ、いただけません。」
私は慌てて首を振り答えた。