恋を知らない花~初恋~
それから荷物を置いて拓也が見たいって言うお店や気になるお店を見て回った。
見つからないって言いながらも拓也も結構買い物をしていた。

「結衣がいると買い物が楽しくてつい買ってしまうな。お腹すいてきたし食べに行くか!なにがいい?」

「う~ん、お肉かな?」

拓也の車で移動し、ステーキの美味しい鉄板焼きのお店に連れて行ってくれた。

「はぁ~、美味しい。お肉大好き。」

「結衣は肉食だからな。色んな意味で。」

そう…肉食だ。

「それ、今絶賛反省中だから。」

「さっきも言ってたな。何しでかした?言ってみ?聞く。」

「いや、私の失敗談を聞きたいだけでしょ?」

拓也はキラキラと期待した目でこっちを見てくる…

「肉奢るし、酒も飲んで飲んで!さぁ、」

「はぁ~、お酒も…最近さぁ、飲み過ぎなんだよね…そして取引先の担当の人を襲っちゃったんだよね…はぁ、何で止められなかったんだろう?」

「クックックッ、お前…襲われたじゃなく襲ったって。やるな。けど相手もお前に襲われてラッキーだったんじゃないの?」

ラッキー?そんなはずない…

「ラッキーじゃないわよ。私なんかに襲われて…彼は私が手を出していい人ではないのよ。私たちと違ってキレイな人なのよ。」

そう、真中さんは私が汚していい人ではない。
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