恋を知らない花~初恋~
「へぇ~、随分と弱いやつなんだな。自業自得だろ。お互い気持ち良かったのにどちらか一方が悪いなんてないだろ。」

拓也が言うこともわかるけど真中さんのことを知らないから…
話をしてスッキリするどころか落ち込んできた。

「はぁ、とりあえず私の方に非があるんだし。彼のこと思い出すと落ち込む…」

「ふ~ん、で、自粛ね…いいけど。相手は何に悩むんだ?」

何に悩むって…
私に手を出した自分を責めてるかな?
私が逃げて帰ったから…弄ばれたことにショックを受けたかな?

「何度も言うけど、私なんかと関係を持つような人じゃないのよ。安易に手を出して汚していい相手ではないの。」

「子どもじゃないんだし…」

拓也は呆れた顔してた。

それから拓也は車で家まで送ってくれた。
帰り着く頃には腑に落ちないって顔してた拓也もいつも道りに戻ってた。

拓也といるのは友達感覚みたいな、気兼ねしなくて良くて楽しい。
たぶん彼も最近は素が出てる気がするからそんなに私に気を遣ってないと思う。

じゃあ身体の関係もあって一緒にいて楽しいのにこれは恋愛的な好きではないのか?ってたまに不思議に思う。
でも拓也も私も自分以外の誰かと身体の関係を持つことに嫉妬などはない。
常に想ってるとかもきっと拓也もないと思う。
だから真中さんのことも話せたし、フツーに話を聞いてくれたと思う。
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