恋を知らない花～初恋～
そのまま画面を課長に見せるとスマホを取り上げられた。
驚いて見ていると課長は真中さんの電話に出た。

「村田です。先ほどは連絡ありがとうございました。川井は無事です。今日はもう退社させます。……今は出来かねます。…………話は川井から聞きました。うちの川井が真中さんに失礼を働いたようでそれについては本当に申し訳ありませんでした。ですが、それと今回のことは別です。あってはならないことだ。彼女はおおごとにするつもりはないそうです。が、私は許せない。………まぁ、真中さんにこんな事言って謝ってもらっても仕方がありませんが。とりあえず、川井は無事ですので、それでは失礼します。」

課長は一方的に話して切った感じだった。

「はぁ、とりあえず今日はもう電源切っておいたからいいよ。あんまり誰とも話したくはないだろう？俺も何かあれば伊藤に連絡を入れるよ。」

「はい…真中さん、大丈夫でしたか？」

「今日は考えるな。伊藤呼ぶからもう帰ってゆっくりしてろよ。そもそも有給消化もしてないし、何日か休んでもいいぞ？」

「いえ、明日は出勤します。また有給消化は総務から催促されてたので改めて日程調整させていただきます。本当に申し訳ありませんでした、心遣いありがとうございました。」

それからすぐに課長は美穂ちゃんに電話しながら会社へ戻って行った。
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