恋を知らない花～初恋～
「美穂ちゃん今日はありがとう、もう大丈夫だし彼氏待ってるでしょ？帰ってあげて。」

彼氏とは半同姓中で、ご飯を作ってあげているらしい。

「えっ？でもいいですよ～。私今日泊まります。」

「泊まるって言っても何もないし…」

話してる時に美穂ちゃんのスマホが鳴った。

「課長だ！お疲れ様です、伊藤です。……はい、大丈夫ですよ。ご飯もスイーツも食べられました。今帰れって言われてたんです。…ハハハッ、わかりました。……はい、お疲れ様です。」

そう言って電話を切っていた。
課長も心配してくれてたに違いない。
どうしよう？
迷いながら自分のスマホの電源を入れてみる。
真中さんからの着信が何件かと、拓也からメッセージが届いていた。

夜ご飯のお誘いだったけどメッセージを受信した時間が昼過ぎだったから返信がなくて別の人誘ってるかも…

「課長が強がるな、ですって。ね？しかも今度課長のおごりで美味しいもの食べに連れて行ってくれるみたいです。」

「ありがとう、でも今スマホの電源入れてみたら夜ご飯のお誘いがあったからそっちに連絡してみる。」

そう言うと拓也にダメ元で電話をしてみた。
電話はすぐに繋がった。
私が忙しいと思っていたみたいで後輩でも誘ってご飯に行こうか迷ってたみたいだった。
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