恋を知らない花~初恋~
「すみません、課長は明るくて良い方なんですが、少し強引で…。川井さん休みの前日でデ、デートとかおありではなかったですか?」

真中さんは少し動揺している。
正直早く帰ってゆっくりしたい気分だがそうも言ってはいられないし。

「私は大丈夫ですよ。村田にも声をかけてみます。真中さんは大丈夫ですか?」

真中さんにも彼女とかいるのかな?
きっと私とは違って純粋できれいなんだろうな。

「ぼ、僕はいつも暇ですので、大丈夫です。」

「フフッ、わかりました。城戸課長は何かお好きなものとかありますか?」

それからまた少し城戸課長と真中さんの好みを聞いたりしてお店をある程度絞った。

「では私の方で予約を入れておきますので、改めて連絡させていただきます。」

そして現地での行き違いがあったら困るので個人のケータイ電話の番号を交換して、会社を出た。
村田課長に伝えるとかなり喜ばれ、せっかくだから営業の後輩の青木君も顔を知ってもらおうと同行することになった。
きっと私の次に担当になるのだろう。

はぁ~、気が重い…
今日は早く家に帰ってゆっくりしたかったのに、お酒なんて飲んだら悪酔いしそうで嫌だった。
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