恋を知らない花~初恋~
明日は土曜日で元々お休みだからレポートはそんなに急がなくていい。
と言っても、横山課長が夕方まで休日出勤されてるから帰るまでには見せて添削してもらわないといけない…

拓也が上がってくるまで進めて、あとは明日の朝しよう。
彼の様子から邪魔しないは無理かもしれないし。

シャワーだけだったから10分ほどで上がってきた。

「ちょっと、そんな格好してたら風邪引くわよ。」

上がってきた拓也は薄いスウェット布地のズボンだけ履いてて上半身裸だった。
よく見ると肩にタオルを掛けててそこに髪の毛からポタポタ水滴が垂れてた。

「もうっ、髪の毛もちゃんと拭かないと。」

そう言いながら私は拓也の背中に回り、タオルを取り上げてわざとガシガシと拭いた。

「ちょっと、背が高いんだからしゃがんでよ~。」

拓也は結構背が高く、背伸びしても上の方まで拭けなかった。
何が面白いのか、クククッと笑いながらこちらを向いて頭を下げた。
あくまでも、自分で拭く気はないみたいだ。

「今日の結衣、可愛いな。奥さんみたい。」

少し顔を上げて私をニヤニヤしながら見てそういうと、チュッとキスをする。
拓也とはこれまでもキスは何度もしてきたけどこんなキスは初めてで、自分の顔が熱くなるのを感じた。
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