恋を知らない花~初恋~
それから1週間は今まで以上にあっという間に過ぎた。
お見合い相手の方が帰国する土曜日から拓也は自分の家へ帰ることになった。
翌日の日曜日には早速お見合いをする事になっているらしい。
拓也が帰る前日の金曜日は外で食事しようと誘われて指定されたホテルに行く。
普通の恋人同士ならプロポーズされるんじゃないかって期待してしまうような夜景が綺麗なガラス貼りのレストランだった。
「こんな良いところじゃなくてよかったのに。」
「ハハッ、お礼だよ。俺のわがままに文句も言わずに最後まで付き合ってくれてありがとう。」
拓也はどことなく淋しそうな、でもスッキリとした笑顔でそう言った。
「どういたしまして。私も楽しかったからいいのに。」
「俺はこんな事に付き合わせたのに何一つ残してやれないし、こんな事しかしてやれない。」
拓也は淋しそうな穏やかな笑顔で私を見つめる。
「ううん、そんなことないよ。私もね拓也の大切な時間を一緒に過ごせて幸せだったよ。ありがとう。ありきたりな言葉だけど拓也の幸せを心から願ってる。」
「フッ、ありがとう。まさか結衣とこんな関係になるとはな。初めて会ったときはこんなに長くて深い付き合いになるとは思わなかったよ。」
料理はどれも美味しくてワインも沢山飲んだと思う。
二人とも淋しさを紛らわすようによくしゃべっていた。
お見合い相手の方が帰国する土曜日から拓也は自分の家へ帰ることになった。
翌日の日曜日には早速お見合いをする事になっているらしい。
拓也が帰る前日の金曜日は外で食事しようと誘われて指定されたホテルに行く。
普通の恋人同士ならプロポーズされるんじゃないかって期待してしまうような夜景が綺麗なガラス貼りのレストランだった。
「こんな良いところじゃなくてよかったのに。」
「ハハッ、お礼だよ。俺のわがままに文句も言わずに最後まで付き合ってくれてありがとう。」
拓也はどことなく淋しそうな、でもスッキリとした笑顔でそう言った。
「どういたしまして。私も楽しかったからいいのに。」
「俺はこんな事に付き合わせたのに何一つ残してやれないし、こんな事しかしてやれない。」
拓也は淋しそうな穏やかな笑顔で私を見つめる。
「ううん、そんなことないよ。私もね拓也の大切な時間を一緒に過ごせて幸せだったよ。ありがとう。ありきたりな言葉だけど拓也の幸せを心から願ってる。」
「フッ、ありがとう。まさか結衣とこんな関係になるとはな。初めて会ったときはこんなに長くて深い付き合いになるとは思わなかったよ。」
料理はどれも美味しくてワインも沢山飲んだと思う。
二人とも淋しさを紛らわすようによくしゃべっていた。