君がどこにいても
廉はポケットから指輪を取り出す。陽菜の顔が喜びに染まり、涙がこぼれ落ちた。

「二人で共に行こう。陽菜がどこにいても、僕が笑顔にする。陽菜がどこにいても、いつもそばにいる。だから、結婚してください」

「はい!」

陽菜の薬指に指輪がはめられると、またキスの雨が降り注ぐ。何度も何度も廉と陽菜はキスを交わした。

そして、二人は一つになる。



廉が陽菜にプロポーズして一年後、二人は今日結婚式を挙げる。

「陽菜、準備できた?」

控え室に行き、タキシードに着替え終えた廉がドアをノックすると、「う、うん!」とどこか緊張したような陽菜の返事があった。

「入るね?」

「ど、どうぞ」

部屋に入った刹那、プリンセスラインの美しいドレスを着た陽菜の姿に廉は見とれる。この人と今日から一つになって歩んでいくのだ。

「ドレス、とても似合ってる。……綺麗だね」

廉がそう言うと、陽菜も顔を赤くしながら「そっちこそ、かっこいい……」と照れながら言った。
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