告白は、甘~いスイーツで
隼太くんは、そう言ってクスクスと笑う。

「ちょ、どこに付いてるの?」

私が問いかけると、隼太くんは「俺が拭いてあげます」と意地悪そうに笑って、私に顔を近づけた。

「だ、大丈夫だからっ!」

私は恥ずかしさから、そう言って自分で口を拭く。

「ふふっ……可愛い……」

一気に、私の頬は熱くなった。隼太くんは、意地悪そうな笑顔から、いつもの笑顔に変わる。

「……最近、この近くに美味しいからあげ屋が出来たらしいですよ。そこでは、タピオカとかも売っているんだとか」

「え!?そうなの!?」

隼太くんの言葉に、私は思わず声を上げた。

「……同じ大学の女子が、会話していたのを聞いただけですけどね。本当かは、分かりませんが」

ミルクたっぷり入れたコーヒーをかき混ぜながら、隼太くんは頬杖を付く。

「話は変わりますけど、雨宮さん。俺ね、好きな人がいるんです」

ポツリ、と隼太くんは呟いた。

その言葉に、私の心臓はドキリと音を立てる。

「同じ大学の子?」

私が問いかけると、隼太くんは静かに首を横に振った。

「俺よりも少し年上の人です。だけど、この恋は叶わないのかな……なんて。きっと、俺なんかよりも素敵な彼氏がいるんだろうなって……だから、諦めているんです」
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