7日間の同居で、モテモテ幼なじみと両想いになるまで。
「お腹でも空いてたの?」

「べつに…、そんなんじゃねぇよ」

「じゃあ、なに?ただの気まぐれ?」


樹の顔を覗き込む。

すると、一瞬あたしと目を合わせた樹は、なぜか照れたように顔を逸らした。


「…食わせたくなかった」


雨に濡れた道路を走る車の音にかき消されそうなほどの小さな声で、樹がそう呟いた。


「…食わせたくなかった?…だれにっ?」

「…タツヤにだよ」
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