ベストフレンズ
「かんぱ~い!」

みんなで合唱!

久しぶりだし、明日は土曜日で休み。あ、美樹は違うけど。でも、第1土曜日はお休みをもらうことになってる。だから、今日は、飲んで、食べて、語り明かそう。

「私、1ヶ月の中で、この日が一番好き」

と言う瑠香。みんなもうなずく。

「みんな、大好きよ。相変わらずのみんなで安心した。いっぱい写真撮って、いっぱい食べようね」

と真美。

しばらくすると、シーザーズサラダが運ばれてくる。

「まずは、写真、写真」

みんな、スマホで写真を撮りまくる。

「食べよ~、次が来ちゃう」

と沙也。

「こんな風に、外食するの、それこそ、このあいだ以来かもしれない。お義母さんが外出にうるさいから」

「沙也も、大変だね。子どもがいなくて、のびのびできそうなのに」

と真美。

「できないのよねぇ」

と沙也が苦笑。

「真美はママ友がいるかもしれないけど、私は、友達もいないし。いたとしても、一緒に遊んだりできない」

「ママ友づきあいも、色々大変なこともあるのよ」

「でも、毎日、義母と顔を合わせるストレスと比べたら」

「そうかも、ね」

と、ここで、マルゲリータピザが登場。ちゃんと切り分けてくれている。

「食べてるとこ、撮ってあげる。もと写真部の真美に任せて」

「わ~、それは期待!」

真美は、食べるのも忘れ、シャッターを押し続けていた。

「そうだ、真美。かのんちゃんの写真を見せて」

「え?そんなの見たいの?」

と、どこか嬉しそうに真美は言った。可愛い写真がいっぱい。いったい、1日何枚撮っているんだろう。

「わたしの仲居姿の写真も見て」

と美樹。おかみさんと一緒に写っている写真、たくさんの仲間と写っている写真。よかった、楽しくやっているんだ。

「仲居の仕事は、結構きついけど、やりがいがあるよ」

そういう美樹の顔は本当に輝いていて。
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