ボードウォークの恋人たち
一人娘とハルの日はくれそうでくれぬ

ハルと家族(1)

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ハルは無事退院。
私も帰宅。ハルのマンションに。


久しぶりに過ごす二人の時間は今までの想いを埋め合うように、どの部屋にいても片時も離れずくっついていた。

リビングは広いのに、
ダイニングテーブルは6人掛けなのに、
寝室もお互い別々にベッドがあるのに、
私たちはずっと寄り添っていた。


ハルが語ってくれたのは私の知らない話ばかりで。
聞きながら、私は少し泣いてしまった。

ハルは今までどんな思いでいたのか私は全くわかっていなかった。
ごめん、ハル。




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