ボードウォークの恋人たち
リビングのふたり
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~ハルのマンションの一コマ~
「ええとっとーーー聞いてもいい?」
「ん、何?」
ハルの膝の上で横座りしてべったりとくっついていた上半身を「よっこらせ」と持ち上げハルの顔を見上げる。
んー、やっぱりイケメン。
昔から見慣れた顔だけど、大人の色気も加わってさらにヤバいわ。
「ハルの子供の頃から留学して帰国するまでのいきさつはわかった。うん。そのことについては今は触れないけど、そんなことよりいつから私のことが好きだったの?」
「ちゃんと俺の話聞いてたら何となくわからなかったか?」
「聞いてたよ。でもいつからかなんて言ってなかった」
「お前、鈍いから仕方ないか」
鈍いと言われてちょっとムッとする。思わず頬を膨らませると、ぶにっと掴まれ、むにゅむにゅと揉まれてしまう。
ハルってばホント好きだな、私の頬さわるの。
「…気が付いたら誰にも見せたくないって思ってたからな。ずっと前から」
「ハル、まさかロリコン?」
ハルは一度離した私の頬をまたつまんでぶにぶにとひっぱる。
「ロリコンじゃねーわ。お前今いくつだよ」
もうすぐ25才ですね、はい。
「昔から好きだけど、今の水音も十年先の水音も五十年先の水音も好きだ」
甘い囁きと共に目の前にイケメンの顔のどアップが迫ってきた。
私はおとなしく目を閉じて身を任せる。
ん・・・ハル大好き。
ぎゅうっと抱き付くと「ググッ」っと変な声がした。
あ、ごめん。手首痛めてたんだっけね。彼の手を握りしめていたことに気が付き慌てて手を離した。
ハルの左手首はまだ完治していない。
「わざとじゃないから」
「水音はドSだから態とかと思ったよ」
ドSじゃないし。
ぷっと頬を膨らますとまたムニュムニュされる。
触れ合える距離にハルがいて、お互い好きなことが言える。
ふふっ。幸せ。
そんなイチャイチャにも慣れてきた今日この頃。
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