ウエディングドレスを着せてやろう
 屋台、屋台、と甥っ子に引っ張られた尚人は、花鈴たちの後ろ姿を見てしまう。

 新崎に言った。

「うん、なんかもう、あれ、絶対カップル。
 ちょっと初々しい感じの。

 見たらわかるって。
 いや、ほんとー。

 どうしてくれんの、期待持たせるようなこと言ってさー。

 俺、傷心だから、誰か紹介して。
 西辻さんみたいな子ー」
とやさぐれながら、尚人はホールの近くにある射的の屋台に引きずられていった。




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